SIGPXは、プログラミングのための環境と、その環境が提供する体験の設計に興味を持つ人で集まり、最新の研究動向や事例について情報交換する会です。このページでは情報処理学会 学会誌の小特集に連動したコンテンツを掲載しています。
今、プログラミングが面白い。スマートフォンなどはもちろんのこと、車、家電製品、家、ロボット、私たちの生活を取り巻くあらゆるものにコンピュータが内蔵され、プログラムで駆動する時代だ。プログラミングできれば、これらを思い通りに動かせる。たった数十年前はキーボードを叩いてディスプレイに文字や絵が出るだけで心が踊っていたのを考えると、可能性の広がりは無限大にすら思える。一方で、それだけの変化に応えるためにはプログラムの開発手法にも革新が必要である。
そこで、プログラミング言語だけでなく、エディタやデバッガなども含めたプログラミング環境の研究開発が盛り上がりを見せつつある。特徴として、何らかの新理論が確立して天下り式に新技術ができているのではなく、散発的に、しかし確実に、プログラマ目線で使い勝手の改善を試みる新潮流が生まれていることが挙げられる。
本特集では、これをユーザ体験(ユーザエクスペリエンス、UX)のプログラマ版として「プログラミング体験(プログラミングエクスペリエンス、PX)」と呼び、各界の第一人者の寄稿記事を通して状況を俯瞰することを狙う。
情報処理学会 学会誌「情報処理」Vol.58 No.11 | |
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0. 編集にあたって | 加藤 淳・増原 英彦 (産業技術総合研究所・東京工業大学) |
1. ライブプログラミングによる滑らかなプログラミング体験 | Sean McDirmid (Y Combinator Research HARC); 加藤 淳 (訳) |
2. スタートアップに見るプログラミング体験の新潮流 | 馬田 隆明 (東京大学) |
3. ヒューマンコンピュータインタラクションとしてのプログラミング—HCIにおけるプログラミング研究の過去,現在,そして未来 | 鈴木 遼 (University of Colorado Boulder) |
4. 家電とおうちのプログラミング | 湯村 翼 (情報通信研究機構) |
5. ドメイン専用言語と言語指向プログラミング | 市川 和央 (東京大学) |
6. 初心者にやさしいコンパイラ警告メッセージを目指して | 権藤 克彦・内田 公太・小島 吉貴・荒堀 喜貴 (東京工業大学・サイボウズ・元東京工業大学・東京工業大学) |
7. 生体情報を用いたプログラミング活動の測定 | 上野 秀剛 (奈良工業高等専門学校) |
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